山口は「西の京」とされる観光地ですが、外国人旅行者となると都市部の神社と異なり、普段はあまりお見かけしません。それでも当宮は文化財であるため、外国のガイドブックにも出ているらしく、ときどき境内を見学されている旅行者をお見かけします。こういったときは、英語の勉強と国際交流のため積極的に説明をかって出ます。
本日いらした方は、アメリカ・ミシガン州デトロイトからお越しになった女性です。日本語は全くできないお若い方でしたが、向うで大学の教授をされているそうです。日本には３週間滞在され、その間、東京、名古屋、京都、北九州など各地でお仕事をされるそうです。今日は日曜日でお休みだったのでしょう、拝殿にも上がってもらい、神社の概要など一通りご案内いたしました。少し汗をかきましたが、こういう時にも難なく対処できるよう、普段から英語の勉強をしていた甲斐があったと思いました。
もっとも、英会話は普段から使用していなければすぐに忘れてしまう（耳が退化して聞き取りにくくなる）ため、この補強のために年に一度は渡米して、現地の「情け容赦無い」生の英語に触れるようにしています。なぜなら、外国からお見えになった方は、神社を古い日本文化の代表に思っておられますし、我々神職を純日本的な伝統的職業と見ておられます。言葉が不十分で誤解があれば、日本文化自体の誤解に繋がりかねないこととなるため、特に注意を期しています。
いつ・如何なる方がお越しになっても（お越しにならないかも知れないけれども）、その時には十分な対応ができるよう平素からの備えを必要とします。
こういった所にも、私達の資質や真摯な職責が問われると思いますので、更に一層の努力をせねばならないと思います。
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