江戸時代の今八幡宮は現在の数倍はある広大な境内地を維持しており、山口の氏神さまとして参詣者をはじめ昼夜を問わず多くの人々が集う場でもありました。そのため、夜間は夜道を安全に通行できるよう、各所に石灯篭が設けられました。
常夜灯とは、電気のない時代にとって貴重な明かりであり、また自身のこころを照らす灯火ともいえます。日々これを絶やすことなく安心して通行(生活)できる地域を保てるよう、神慮を尊ぶ地元有志が皆で費用を出し合い、ろうそくや灯篭が奉納されてきました。これが今八幡宮常夜灯講のはじまりです。
明治初年の結成から百数十年経た現在でも、光熱などの維持費として、また何よりも鎮守さま・今八幡宮を崇敬する人々の高潔な気持ちのあらわれとして、絶えることなく続く伝統ある崇敬講であり、当時から講員は名誉あるこの組織の一員であることを誇りとしてきました。
近年は、地元の氏神さまを再認識される方や、お宮を介して地域住民の交流交歓を求める方、また当宮に親しみを感じて「何か力になりたい」と思われる人々により講員は年々増加しており、これにより講では境内にお手洗いを建設寄付されるなど多大な功績は今も続いております。
つきましては、一人でも多くの方にご入会いただき、更なるご神威の顕現を図り、当宮の維持運営を支えていただきたく、ここに謹んでご案内申し上げます。 |