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大内義隆が、天文3年(1534)筑前葦屋(現在の福岡県遠賀郡芦屋町)の金工、大江宣秀に製作を依頼し寄進したもの。
鰐口とは、社寺の軒先に吊るして布縄で打ち鳴らす凡音具のひとつで、神仏に来意を知らせるものである。神仏分離以後は多くの神社のものは外されて鈴に変わった。
当時葦屋は釜を主力とした鋳物の一大産地であり、のちに武士の間で茶の湯が普及するとともにその名声は全国に及んだ。その職人が釜作りで鍛えた技術により納めたもので、鰐口の重文指定は当宮のもの一点である。
特筆すべきはその大きさである。面径85.8cm、総厚30cmという巨大なもので、鰐口としては国内最大級である。その大きさゆえ一度では鋳造できず、鋳継いであることが判る。
表面には製作年、製作者名や施主である義隆の名が刻銘されているほか、宝珠や雲竜の彫刻も見られる。
その堂々たる威容は、社殿の最前を飾るに相応しく、大内氏の富と権力が誇示されるとともに、葦屋職人の卓越した鋳造技術を窺い知ることができよう。
現在は山口市歴史民俗資料館に委託展示(常設)されており、間近で見ることができる。 |
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