社報などで度々申しておりますことの一つに、当宮が鎮座します大殿地区の神社の多さがあります。一学区(校区)では恐らく全国一と思われ、市内の人口を考えますと個々の経済的神社運営は極めて困難な状況にありますが、当宮では氏子崇敬者の便宜を考慮して神社の神職を専業としております。こういった厳しい状況下において専業であるということは、金銭的なこと(給料)は度外視した、まさに誠心誠意を神社に捧げているということです。 金銭を主眼においた職業であれば既に兼業をしておりますが、「神社を護る」「伝統を絶やさない」「氏子の便宜」という精神だけで務めておりますので、何ら支障はありません。そのため、「今日、今から車のお祓いをお願いします」。といった要望や、「今もう神社に来ています。厄除けをしてください!」といったことにもすんなり応えることができるので、多少は参拝者のお役に立っているかと思います。 市内の神職さんには、生活のためやむを得ず兼業をせねばならない方も多くいらっしゃいますが、何とか専業ができる当宮は有難いことです。「本業が忙しい」ことは、幸せなことでもあります。また、こういった態勢であるからこそ、地域の方も当宮を選んでお詣りされているのかも知れません。「兼業が忙しい」という本末転倒にならないよう、残暑に負けず気を引き締めてまいります。
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