当宮では、「山口の鎮守さま」として毎月一日・十五日の「氏神詣り」が多く見えますが、年間を通じて一日あたり最も参拝者が多く見えるひとつに「節分祭」があります。
立春の前日にあたる当日は、稲作文化である我が国にとり「大晦日」に相当します。春を迎える前に氏神さまにお詣りし、新たな気持ちで一年を過ごすということは伝統的日本文化の象徴でもあり、また郷土文化を保護継承していくうえでも立派な行為といえましょう。
当宮の節分祭とは、氏子内外の方々が早朝より夜間９時頃迄「星祭り」といわれる祭事を受けに来られます。時間帯によっては二組などで行わざるを得ない場合もありますが、基本的には一組づつお祭り申し上げます。これにより「他神社では纏めて一括りにお祭りされるが、ここは丁寧に行ってくれる」。と言われて遠方よりお見えになる方もあります。そのため、１００組程度しか執行できませんが、例年混雑を避けて一月中旬頃から星祭りを受けにお見えになります。また時間も出勤前の６時からや、仕事終わりの２０時〜２１時など、如何様にも融通を利かせておりますので、御遠慮なくお申し出ください。また、このように星祭り祈願が非常に多いため、年男による「豆まき」などは行うことができませんが、本来これは自身で行うことであり、鬼に撒く豆を高所から参拝者に向けて投げ付けるようなことはいたしません。単なる人寄せが目的のパフォーマンスを神事に用いる悪しき慣例は、良識ある神社としては慎んでもらいたいものです。
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