先日、岩国にお住まいの方からお電話がありました。「昨年、こちら(岩国)の地域の旅行で郷土史家の方など大勢で山口に行ったときお詣りさせて戴きました。その際、史家の先生より貴宮の随神さまのお話しを聞きました。そして先日、個人で再びお詣りしたところ、随神さまが御本殿から居なくなっていましたが、どうしたのでしょうか?」 よくご覧になっておられ、優れた観察力です。御本殿には東西に一対の随神さま(随神像)が座っておられます。説明の詳細は省きますが、狛犬が邪気の侵入に目を光らせることに対し、随神は神様の警護をして悪人の侵入に目を光らせてくれています。 神社の構造上、御本殿についている左右の回廊は、切妻造りの屋根が切れた箇所であり、直接風雨に晒されるところでもあります。このようなつらい場所に、江戸時代より数百年もの間、休みなく毎日警護をしてくれていますので、休養を兼ねて京都の美術工芸専門の職人に損傷個所の修復に出しています。初めての休暇が入院であることに申し訳ない思いもありますが、そのうち色鮮やかに蘇った美しい姿を見せてくれる思いますので、暫くおまちください。
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