山口総鎮守 今八幡宮
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「過労死」のこと
2016年11月07日

 本日は、また最低気温を更新したそうです。朝は寒くなりますが、日中はポカポカ陽気で温かい一日でした。

 当欄読者より、「今日は、更新されないのですね?」という催促?メールを頂きました。心待ちしているという現れの有難いメールでしたので、更新します。

 ある大手企業の社員の方が、常識外の残業により自殺されたことのニュースが連日なされています。
 卒業大学など、とても優秀な方で将来が有望な女性であったようです。
 
 事情を詳しく存じないなかにおいて、評論などすべき立場にないことは百も承知のうえで、あえて意見を表明しますと。

 例えば、神社のお努めは「勤務」と言わず、通常「奉仕」と言います。「就職」と言わずに「奉職」と言います。
 西洋では、「仕事」をすることは苦役であり罪を犯した罰として与えられたものでした。
 一方、我が国では「奉仕」であり、仕事をすることは「幸せ」なことであり、神さまにお仕えすることです。
 犯罪者の罰として、現在は「懲役」という「罰」がありますが、これは西洋の発想であり、日本ではこういった考え方はありません。それは、「働く」ということは、「はた」(まわり・周囲の人々)を「楽」にさせるという奉仕であり、幸せなことであるという考え方であるためです。仕事を「ワーク」(せねばならない義務)という発想であれば、これは苦役となります。
 神社は「残業手当」や「休日出勤手当」など、もちろんありません。すべては「奉仕」であるため、「仕事ができる幸せ」「仕事をすることができる幸福」という考えは、日本くらいにしかない伝統的美風や素晴らしい(無意識なる)考えではないでしょうか。
 
 若い命を落とした方は残念ですが、就職時において「ここが一番良い」ということで選んだ仕事や企業です。自身の選択が間違っていなかったこと尊重したうえで、少しは耐えることや「奉仕する」ことが当然であることを認識して欲しかったと思われます。また、それらを指導しなかった上司(特に直属の上司)には重い責任があることでしょう。
 日本人は、はるか古代から「仕事」は「勤労」であり、決して「労働」ではありませんでした。


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