いよいよ師走に入りました。 湿度が高いためでしょうか、早朝でもそう寒くない日和、お朔日詣りの方は、まだ暗いうちから続々とお見えになります。今年最後のお朔日となりました。
神社は宗教法人であるため、本来の宗教活動に関しては非課税という特例が与えられています。本来の宗教活動とは、例えば「お祓いの初穂料」や「おふだ・お守りの授与料」「土地・建物に対する固定資産税」「相続税」などにたいして税金が掛からないということです。これは広大な境内に毎年固定資産税が掛かると、納税できなくなり、境内を売却してしまう恐れがあることや、過疎地で収入の無い神社が運営できなくなって潰れてしまうことを防ぐような目的があります。しかし、あくまでも「本来の宗教活動」に対するものだけであり、その他の収益事業には当然、当たり前に課税されます。 当宮は収益事業を行っておりませんが、兼務する他の神社では一カ所行っているところがあります。宗教活動だけでは維持できないため、契約駐車場と借地地料の収入でこれを補っています。この神社では、これら不動産事業に対して法人税がかかり、毎年、国・県・市にそれぞれ納税しています。 過日、このうちの一お役所より、これまでなかった法人税の納付書が送られてきました。納付期限は11月末日です。 税務に明るくないうえ数字に弱いのですが、取り敢えず過年の資料を参考に必要箇所を記入していき(決してスラスラ書けるものではなく、四苦八苦して悩みながらながら)ようやく書き上げましたが、それでも分からない箇所があったため、社務の合い間を見つけてそこに行って担当者にお伺いしたところ。
「あっ、宗教法人ですね。これは提出の必要がありません。こちらの手違いで送付しました。例年通りのものだけで結構です」。
「・・・・・????」
このために、延べ何時間要したでしょうか。わずか10秒くらいの解答で全て終了しましたので帰りました。記入した用紙はすぐシュレッダーにかけられたことでしょう。 貴重な時間。穏やかに平常心で。 納税の義務をお忘れなく!
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