風がなければ穏やかで過ごしやすい一日。のんびりした時間が過ぎていきます。昨日もご朱印を求められる方の凄まじい嵐でした。身動きできないため、もう専属でどなたか常駐してもらう必要があります。
神社の宮司さんというと、地域の皆さんは「何でも良く知っている、物知り」というふうに思われています。勿論その期待に応えるためにも日々あらゆるアンテナ（触覚）を広げて研鑽しておく必要があります。
このため、度々色んな分野について質問されることがあります。本当に重大なことであれば責任を伴うため、知らないことは「知らない」とお答えしますが、浅く広く、知る限りのことはお答えいたします。
ある読者の方より、既述のオーストラリアの記事をご覧になったのでしょう、「シンガポールのことについて、新着情報に書いてください。」というメールがありました。ご関心がおありなのでしょうか。
今の時代、調べようと思えばインターネットでも本でもそういう情報は簡単に調べられるはずですが、敢えてそのように言われたということは、物理的な通り一遍の情報ではなく、私見を聞きたい（聞いてみたい）ということなのであろうと解釈しました。
まず、「シンガポールについては全く詳しくありません！」
そのうえで、あくまでも自身の感想やイメージに留めておきます。
印象としては、「先進的な国」と「歴史を捨てた国」です。ＩＴに関しては日本を既に超えているのではないでしょうか。
マレーシアとの対立から独立し、建国は６０年代ですから最近できた国です。マレー語を捨てて英語を公用語としたため、自らの「歴史」「伝統的言語」を捨ててしまいましたが、（完全に捨てたわけではありませんが、英語が第一公用語となっています）その反面、このことにより世界に飛び立ち、英語圏の人々ともビジネス分野で対等に渡り合うことができました。（日本人の英語力とは雲泥の差で、彼らには到底かないません）。
国家批判は言・動ともに処罰を受けます。政権は独裁政権ですが、経済は豊かで安定しています。以前、ある新聞はこれを「明るい北朝鮮」と例えましたが、的を得ています。
彼らが何を目指しているのかわかりませんが、資源はある程度あるでしょう。英語は完璧でしょう。ＩＴ関連で世界と渡り合うことも証明済みです。しかし、これで１００年後、２００年後も安泰でしょうか。スポーツの分野では世界的にどうでしょうか。オリンピックやワールドカップ、野球その他での成績。自動車や電化製品もほとんど聞いたことがありません。そもそも作っているのでしょうか。食文化も和食に勝っているとは聞きません。しかし、ＩＴは世界レベルです。
日本はなぜおもてなしのサービスが優れているのでしょうか。そのひとつに、クレームを生かすことが挙げられます。デパートのお客様相談室では、どんなクレームにも決して相手に憤りません。どんなに理不尽で横柄なお客であっても謙虚に接し、そこからより良い店づくりに努力します。
以上を踏まえたうえで、どうしてもこの国に旅行に行くというのであれば、政治、政権の批判をすると投獄されます。注意してください。盗聴器で聞かれているかも知れません。空港で毒殺されるかも知れません。悪いことは口にせず、何でも「ここは素晴らしい国だね！」と言っておきましょう。新聞社が例えた国と同じと思ってください。
一歩でも日本を出ると、そこは日本の常識は通じません。よほどの勇気と覚悟をもって楽しんでください！
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