昨日は久しぶりの写真入りでした。今年の真冬は、これまでにないくらい寒さが厳しいと思っていましたが、今夏もこれまでにない暑さ。冬場は御社殿にヒーターを置くことが出来ますが、夏は扇風機のみであることは、文化財建造物として配線などの制限が加わるためです。先人もつらい思いをしてきたことでしょう。もうしばらくの辛抱です。
猛暑ですが、夏休みということもあり多くの旅行者がお見えになり、ご朱印をお求めになります。旅行中の方々との会話も楽しいものであり、楽しみのひとつでもあります。
本日見えた方のうち、年配の男性。静岡からお越しということです。 「今日、有名なお祭りがあると知り、それでやってきました。」
七夕ちょうちん祭りを見物にお越しになったようです。 「早く到着したので、それまで少しご朱印を集めて社寺を巡っています。それにしても、山口は神社が多いですね。」
そうです。山口は、県としては全国でも5番目に神社が少ない県ですが、市内でも取り分け大殿地区は8社もあり最大規模です。当宮の真裏には野田神社・豊栄神社があり、すぐ西側には八坂神社・築山神社がそれぞれ並んであります。徒歩至近距離にこれだけで5社あります。隣の白石地区は木戸神社1社のみ、宮野は仁壁神社と護国神社の2社、吉敷や湯田、仁保も2社という平均数を考えると、8社が如何に多いかということが判ります。多いということは、それだけ中心部であり、歴史的都市であり、色んな神さまが近くにいらっしゃることですが、少ない人口に対してこの神社数ということは、その分各神社の経営が困難であるということでもあります。よって、他地域の神社と異なり、そのなかで生き残っていくためには自ずと神社もサービス業のような丁寧な応対はもちろんのこと、他とは異なる個性を見出す必要があります。 コンビニのように「どこに行っても同じ」であれば、駐車場が広く、冷暖房が完備された快適な神社に足を運ぶことでしょう。文化財建造物の当宮にはそのようなものはありません。しかし、それでも「ここがいい」と思っていただけていることは、それなりの努力が結実している証左かも知れません。
「個性」とは、ときに「変わり者」とされることもありますが、歴史上の人物で名を残す人々の多くが、その時代の「変わり者」であったことが、多くの中で埋没せずに今に知られる大きな理由でもあります。欠点は長所でもあります。他とは違う良いことを、今後も続けて参りたいものです。
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