山口総鎮守 今八幡宮
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正直
2018年09月05日

 台風の余波でしょうか。風がまだ強い毎日です。

 連日の激励メール、有難うございます。これこそが当欄継続の源となっております。

 お賽銭の盗難に関して。
 
 「(通報しないことで)どうしてそんなに心が広いのですか。」

 ことの大小によっては、もちろん通報します。ただ、宗教に関わる職業者として、多くの人の心の問題を理解する寛容性も考慮せねばばりません。例えば、普段はそのようなことをしない人が、何らかの事情(人間関係からのストレス)などで、思いがけず過ちを犯すことは誰にでもあります。窃盗の常習者だけではないかも知れません。あらゆる状況を考えたうえで、行動します。一日もはやく、その過ちに気が付いて欲しいのと、それを後押しする役割でもあろうかと思います。
 当欄には何度か紹介しましたが、孔子の言葉で「過ちては、改むるに憚ることなかれ」というものがあります。だれでも過ちを犯しますが、それを改める(反省する)ことこそが大事であるということです。

 花火大会のゴミに関して。

 「そんな人がいたのですね。しかし、私が目にしたのは、クルマを停めていた人たちは、若い人も家族連れのみなさんも、帰り際にはキチンとお参りして帰っていました。それを見て、このお宮は皆さんから大事にされている神社であると思いました。」

 有難うございます。一人だけマナー違反の方があったのかも知れません。その方も決して悪者ではなく、手にしたゴミが落ちただけで、暗いために探せなかったのかも知れません。本当に悪い人はお宮には足を運びませんから、神さまも許してくださったと思います。

 旧知の方より。
 
「(天変地異が起こる世の中)自分の直感には素直に従ってみようと思いました。」

 素晴らしい言葉です。その通りです。言わずに(行動せずに)やり過ごすと、ときに永久に後悔することがあります。取り敢えず行動すること、勇気を出して発言することが大事です。そのことを切っ掛けに、新たな道が開けることもあります。
 
 神道には、「浄・明・正・直」が最も基本に置かれ、大事にされています。「浄」は浄い(清い)であり、清潔なこと。「明」は文字通り明るく朗らかなこと。「正」は正しい行い。「直」は素直で正直であるということ。多くの人も否定しないであろう、あるべき指針(理想)であり、日本人の美徳と思われます。これは基本でありながら、難しいことでもあります。
 神職の身分も、これらが付されています。(例えば、明階、正階などと称します)
 
 皆さんの素直なお言葉に感謝し、今日も活力をいただきました。


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