山口総鎮守 今八幡宮
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錦絵の謎
2019年02月15日

 節分が過ぎ、年度内の行事は、残すところあと少しとなりました。事務仕事等によりしばらく更新が滞っておりましたが、鋭意再開です。

 節分及びその前後では、有難いご奉仕の皆様により助けられました。
 恒例の甘酒に加え、初の試みであった「おぜんざい」も、雨天でしたが概ね好評でありましたことも、奉仕してくださった方々の努力によるものです。参拝者に喜んでいただくことができましたので、今後も継続していこうと思います。奉仕者の皆様も、またどうかよろしくお願いいたします。

 更新が滞ることで、体調などを心配してくださるのかいくつかご連絡を頂きます。

 市外の友人より、お電話にて近況を知らせてくれました。インフルエンザが大流行しています。お身体に気を付けてください。

 県外の友人より、錦絵の絵葉書でご連絡を頂きました。
 ここに描かれている絵師がお気に入りとのこと。裏返してじっくりと解読してみます。(錦絵や浮世絵は当時の風俗が上手く描かれているので、じっくり解読することで当時の生活が理解できます。)

 絵師は著名な鈴木春信。江戸中期に活躍した美人画の名手です。なるほど色遣いが絶妙で、「太目」の女性が好まれた当時にあって、「細目」の女性ばかりを描いています。着物が少しはだけ、肌が垣間見えるのも絵師の特徴です。
 
 絵葉書の表面には題目として「雨夜の宮詣で」とあります。神社だけにこれを選んでくれたのでしょう。

 美しい絵ですが、不可解な点がいくつかある絵でもあります。

 @「夜」なのに明るい。

 ・確かに暗闇であれば絵として成立しませんが、夜(暗さ)を感じさせる工夫が全くない。もしや、昼間にどこかへ提灯を届けているのでしょうか。

 A背後の杉葉のなびき方から相当な風と思われますが、それに比べて傘と提灯に風の力が感じられない。

 ・傘を広げていられない位の風であるため畳んだ状態にしています。傘の「谷折り」になる箇所が、一部「山折り」になって盛り上がっているところなどは、細かな描写です。(よく起こることです)

 B肝心の「雨」が感じられない。

 ・北斎の描く雨など、直線で激しさが感じられるものです。

  このことから、雨の夜にお宮に詣でているのではなく、「少雨で風のある昼間、お店に提灯を忘れたお客に届けている絵」という恐ろしく勝手な見方となってしまいました。
 
 詳しい解説をご存じの方、お知らせください。


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