この時期でありながら、まだ日中は30度となる日があります。朝夕はようやく涼しくなってまいりましたが、まだ汗ばむ毎日です。
4〜5年前に初めてお会いした方。時々境内でお見掛けするたび、ご挨拶をする程度でしたが、毎月一日と15日にはご参拝されています。過日の道路上へ落下した枯木の大木を知らせてくれ、撤去をお手伝いしてくださった方でもあります。
出身地やご職業は覚えているのですが、失礼なことにお名前を失念しておりました。しかし、過日の恩義もあり、今後のこともあるため、恥を覚悟で思い切って再度お尋ねする必要があります。
「誠に失礼乍ら、以前いただきました名刺をもう一度いただけないでしょうか」。
「はい、かまいませんよ」満面の笑顔でお答えくださいました。続けて、「私は宮司さんの名刺をお守りとして、ずっと名刺入れの中にいれているのですよ。」
どういうことか分からずにいましたが、名刺入れを取り出して開いた仕切りのポケット（自分の名刺と、貰った相手の名刺を分ける仕切り）に、何と５年位前に名刺交換した際の私の名刺が入れてあるではないですか。ご職業柄、毎日相当数の名刺交換をされるであろう、この方の仕切りポケットに、その「お守り」名刺が一枚いれてありました。
こちらはお名前を忘れるという大変なご無礼をしておりながら、この方は「お守り」として何年も大切にしておられるという恥ずかしさ。
「何か守って（護って）くれそうで。」
本当に反省と勉強をさせていただきました。
「何かありましたら、また声を掛けてください。」
多忙な方、ご参拝を済まされると颯爽と境内をあとにされました。神さまが導いてくださった御縁。こうした方が非常時にお手伝いしてくださったのも、やはりお導きであったこととおもいました。
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